La Festa Primavera 2022

大会レポート

【大会レポート3日目】2022年4月17日

安心して運転ができるということ

後半戦に突入した3日目。2日目に続き天気は良好だが、強くて冷たい風が体温を奪っていく。この日もエントラントたちは、出発のかなり前からエンジンをかけて車の調子を確かめている。自分の車と対話する、朝の大切なひとときだ。

午前7時に、南紀白浜マリオットホテルをスタートして、最初の目的地は御坊市のエネルギーパーク。ここではスタンプとPC競技が行われたのだが、朝早い時間にもかかわらず、地元の方たちが応援に駆けつけてくれた。

エネルギーパークを出ると、スタンプポイントの道成寺、道の駅 白崎海洋公園を経由して、和歌山県を後にする。次のポイントは、奈良県の橿原神宮だ。

橿原神宮ではそれぞれ参拝を済ませ、小休憩。その間に、帯同する専属のメカニックに車のメンテナンスをしてもらうエントラントも。最後まで走りきりたいという思いは、エントラントだけでなく、メカニックも同じだ。

休憩後にスタンプをもらった一行は、談山神社で再びスタンプをもらい、三輪山本でランチタイム。美味しい三輪そうめんをいただき、名阪スポーツランドへ向けて再出発。

この日最後のPC競技は、名阪スポーツランドのカートコースを2面使用した、難易度の高い設定が用意されていた。連続するカーブの先に設置された計測ラインを、丁寧にタイミングを合わせて踏んでいくエントラントたち。その表情は、いつになく真剣だ。

競技を終えて、名阪スポーツランドを後にした一行は、奈良県を出て兵庫県へ。明石海峡大橋を渡り淡路島に入ると、最後のスタンプポイントとなる北淡震災記念公園を目指す。

スタンプをもらうと、3日目のゴールとなるグランドニッコー淡路へ。ロングドライブとなった3日目は、人も車も疲労の色が見え隠れしている。

現代車と違って、屋根がなかったり、シートも固く、ハンドルも重い車で、これだけの距離を走るのだから、疲れるのは当たり前。しかし、そんな車がきちんと動いて、走ってくれるということは、けっして当たり前のことではない。1日目から、毎晩遅くまで車をメンテナンスしてくれるメカニックがいるからこそ、エントラントたちは安心して運転することができるのだ。担当する車以外も、困っていたら部品や工具を共有して助け合う。メカニックたちは、すべてのエントラントが、無事に完走できることを願っているのだ。

最終日の4日目は、兵庫県・淡路市から京都府・京都市まで、約385kmの道のりを走る予定。競技の成績も大事だが、まずは完走することが重要だ。1台でも多くの車が、一緒にゴールできることを祈る。

(文&写真/岩本 美香)
スタンプをもらい、道の駅 白崎海洋公園を後にする ERMINI 1100 SPORT
スタンプをもらい、道の駅 白崎海洋公園を後にする ERMINI 1100 SPORT
橿原神宮でスタンプをもらう JAGUAR XK120 OTS
橿原神宮でスタンプをもらう JAGUAR XK120 OTS
名阪スポーツランドでPC競技に挑む FIAT S.I.A.T.A. 508
名阪スポーツランドでPC競技に挑む FIAT S.I.A.T.A. 508
淡路サンセットラインを走りながら明石海峡大橋を望む MORGAN 3 WHEELER
淡路サンセットラインを走りながら明石海峡大橋を望む MORGAN 3 WHEELER
担当する車以外も助け合いながら、毎晩遅くまでメンテナンスするメカニックたち
担当する車以外も助け合いながら、毎晩遅くまでメンテナンスするメカニックたち
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